アロマを始めるなら覚えておきたい、5つのポイントから見る精油の禁忌
精油は安全無害〜♪なんて思ってる人がいたら、大間違いです!!
実は、精油には禁忌・注意事項、
「この時にこの精油は使っちゃダメだよ!」といったものが多くあります。
この記事では、そんな精油の禁忌・注意事項について、以下のポイントをふまえて、なるべくわかりやすく解説していきます(^^)
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禁忌ってなに?
皆さん、風邪薬を飲んだことがあると思いますが、薬を飲んだ後にすごく眠たくなった経験はありませんか?
薬の説明書にも、
「服用後は眠たくなる可能性がありますので、運転は控えてください」
みたいな注意書きがしてありますよね?
薬の作用…風邪の諸症状を抑える
副作用……眠たくなるため運転は控えてください
精油もこれと同じようなことが言えます。
例)
精油の薬理作用…脂肪溶解作用(脂肪を燃焼しやすいようにしてくれる働き)
副作用(禁忌)…神経毒性があるため、使っちゃダメな人がいる
ということになります。
精油界の禁忌・注意事項は主に4つ!
細かくわけるともっと種類はあるんですが、大まかにわけると4つに分けられます。
1.神経毒性による禁忌
精油の中には、神経毒性を持っているものがあります。
そのため、妊産婦・乳幼児・お年寄りの方・てんかん患者さん・神経系統の弱い方は使用の際に注意が必要、または使用できないものがあります。
2.紫外線による禁忌、光毒性
この禁忌は、塗った部分に紫外線があたると、シミや炎症などを引き起こしてしまう可能性のある精油があります。
そのため、肌に塗布する際は、5〜6時間前後は紫外線にあたらないようにする必要があります。
3.ホルモンによる禁忌
主に女性ホルモン(エストロゲン )のことをさします。
精油の中には、エストロゲンと同じような働きをする成分があるため、エストロゲンによる疾患(子宮筋腫・乳がんなど)を抱えている方は使用できない精油があります。
4.皮膚刺激による禁忌
読んで字のごとく、皮膚にピリピリした刺激を感じたりするケースがあります。
皮膚刺激のある精油を使用する場合、原液や高濃度での使用はできません。
種類や使用する方の年齢にもよりますが、10%以下に希釈が必要なものもあります。
精油の禁忌はグループごとに覚えよう!
なぜ精油に禁忌があるのか?
それは、精油が化学成分の集まりだからです!
精油のもっている効果(薬理作用)も禁忌も、
どういう成分が入っているか?によって決まります。
そして、精油の成分は大まかにわけると10種類に分類できます!
そのため、まずは分類ごとの禁忌を把握して、そのグループに所属している精油はもしかしたら禁忌を持っているかも!と考えると、禁忌は楽に覚えられます。
神経毒性のあるグループ
ケトン類と呼ばれるグループに神経毒性があります。
ケトン類が1%でも入ってたらこの禁忌があてはまる!というわけではありませんが、ケトン類を多く含むものは注意が必要になります。
おもな精油
ペパーミント
ローズマリー・カンファー
ラベンダー・スピカなど
光毒性のあるグループ
フロクマリン類というグループに、光毒性があります。
特に、ベルガモットの主成分(ベルガプテンという名前)がこの作用が強いため、ベルガモット精油を使う際は特に塗布部分を紫外線にあてないように気をつける必要があります。
おもな精油
ベルガモット
グレープフルーツ
レモンなど
ホルモンによる禁忌があるグループ
アルコール類というグループがもっている禁忌になりますが、ここはもうちょっと細かいグループで見ていきます。
アルコール類という分類の中には、
・モノテルペンアルコール類
・セスキテルペンアルコール類
・ジテルペンアルコール類
と、さらに細かい分類があります。
会社で例えるなら…
会社→精油
営業部→アルコール類
営業1課→モノテルペンアルコール類
営業2課→セスキテルペンアルコール類
営業3課→ジテルペンアルコール類
みたいなイメージ。
エストロゲン様作用を持っているグループは、このなかのうちの
セスキテルペンアルコール類
ジテンペンアルコール類
になります。
おもな精油
クラリセージ
フェンネル
サイプレスなど
皮膚刺激があるグループ
アルデヒド類
フェノール類
フェノールメチルエーテル類
の3つのグループが持っている禁忌になります。
ただ、精油によってどれくらい希釈が必要かは変わります。
ただ、ざっくりとでもいいので、まずはこの3つのグループには皮膚刺激があるから、原液や高濃度で使ったらダメなんだな、という認識を持ってもらえたらいいかなと思います。
おもな精油
バジル
レモングラス
クローブ など
例)
バジル精油…10%以下
(フェノールメチルエーテル類を多く含む)
レモングラス精油…50%以下
(アルデヒド類を多く含む)
クローブ 精油…10%以下
(フェノール類を多く含む)
特別な禁忌を持つモノを覚えよう!
後は、精油独自の禁忌を持っているものがいくつかあります。
それをおさえておけば、ある程度精油は使いこなせるようになります。
イランイラン精油
大量・高濃度での使用で体調が悪くなるケースが見られます。
元々香りが強い精油でもあるので、低濃度での使用をおすすめします。
ウィンターグリーン精油
サリチル酸メチルという成分が99%近くを占めます。
これは、アスピリンと同じような代謝経路を通るため、アスピリンアレルギーをお持ちの方は使えません。
カモマイル・ジャーマン精油
キク科の精油になります。
ブタクサアレルギーの方は使えません。
ゼラニウム精油
血液をサラサラにする薬を飲んでいる方への使用はおすすめしません。
(止血作用があります)
マジョラム精油
大量に使用すると倦怠感などを引き起こす可能性があります。
ローレル精油
アレルギーを示す場合があります。
全精油に共通することではありますが、パッチテストを必ず行いましょう。
妊娠中の精油の使用について
まず前提として、これまでに挙げた禁忌は
“肌に塗布したり、飲用をする際の禁忌である”
ということになります。
精油は、香りを嗅ぐだけで皮膚刺激を起こすような劇薬ではありません(^^;)
それをふまえて、妊娠中の精油の使用ですが、
芳香浴程度なら精油を活用していい
と思っています。(あくまで個人的意見です)
芳香浴に関しては、こちらの記事をどうぞ。
[sitecard subtitle=関連記事 url=https://brest-t.com/aromatherapy/1462/ target=blank]何故なら、芳香浴はスプレーにしたり、ディフューザーで拡散させたりと、自然界に存在する程度の濃度で香りを楽しむ方法がほとんどだからです。
(もちろん体調が悪くなったりしたら、使用の中止や換気は必要です!)
妊婦さんは芳香浴でもダメ、絶対!ってなってしまうと、お花屋さんや、ヘタすると公園ですらいけなくなっちゃいますよね。植物の匂いが漂ってますし。
富良野のラベンダー畑の近くに住んでたら、
「妊娠したら引っ越せっちゅうんか!?」てな話です。(ラベンダーは妊娠初期の使用はNGと書かれているところが多いです)
精油の匂いを嗅ぐのすらダメなら、ハーブの効いた料理すらダメになってしまうと思います。
また、低濃度でも肌につけたらダメ、絶対!ってなってしまうと、化粧品すら使えなくなります。
精油は、化粧品の中に“香料”として含まれることがあります。
あなたが今使っているシャンプーや化粧水に“香料”入っていませんか?
もし精油の使用がどんだけ低濃度でもダメだとしたら、妊娠したら化粧品類一式買い替えなきゃいけない人もでてきますよね?
だからといって、
低濃度ならどの精油を使っても大丈夫だよ!
とは、僕は口が裂けても言えないです。
結果、僕の個人的意見としては
妊娠中のアロマテラピーの活用は、肌に塗ったりするのではなくて芳香浴程度なら大丈夫だと思っています。
精油の使用は、どこまでいっても自己責任です。
なので、あなたが精油の禁忌や作用のことを理解した上で、それでも使う!というのなら止めはしません。
ただ、だからこそアロマテラピーを活用する際には、薬理作用とか精油の禁忌といった最低限の知識を持っておく必要があります。
このブログを読んで、禁忌について少しでも勉強になったのなら嬉しいです。
※精油が飲めるかどうか?については、別記事にまとめます。
- 精油には、効果(薬理作用)があれば副作用(禁忌)もある
- グループごとの禁忌を覚えよう
- 個別の特殊な禁忌を覚えよう
- 禁忌は肌への塗布や飲用するときの注意点
- 妊娠中は、いい香りと思える精油を使って芳香浴を楽しもう
アロマテラピーについてちゃんと学びたい!という方は、
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